新 トンボ歳時記
No.510. キトンボの観察...そしてトンボ歳時記の休止.2015.12.20.

タイトルにありますように,しばらくトンボ歳時記を休止します.土日に仕事が入ることが多くなり,空いた土日は天候が合わず,しかも最近はビデオ中心の記録で写真が撮れていないこと,など,本ブログのコンセプトである「リアルタイムにトンボを通じて季節をお伝えする」ということが,最近できていないように感じているからです.特にこの2年間はそう感じて,欲求不満がたまっています.そう遠くない先に,私も完全にリタイアしますので,その時に,今の欲求不満を晴らすような連日連夜の,いや夜は行きませんね(笑),トンボ歳時記をお届けしたいと考えています.それまで休養します.長い間フォローしてくださった皆さん,どうもありがとうございました.また2年後の春くらいにのぞいてください.きっと新シリーズが始まっていると思います.

今日は,いちおう今年最後のキトンボの観察に行ってきました(実は先週12日にも行ってビデオで記録しましたが,公開はできませんでした).いちおうというのは,どうせ,またお正月に暖かい晴天の日があったら年越しのキトンボ観察に行くに決まっているからです.その時は,番外編で,ブログに載せるかもしれません.

さて,現地に入ったのは10時ころで,オスが1頭だけ池に出ていました.天気は上々,池からは湯気が立っていました.まだ気温は,車の車外温度計で3度でした.

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オスの数はだんだんと増えていき,次第に,追いかけ合いをする姿も見られ始めました.そんな時,上空をふらふら飛ぶ個体にオスがタンデムをしかけました.一時タンデムになりましたが,水面に落ちてきました.そこへもう一頭のオスが体当たり.結局タンデムに「ならされた」個体は水面に浮かぶ状態になってしまいました.これ,実はメスではなくオスでした.キトンボのオスたちは相当に「飢えて」いるのでしょうね.オスでもなんでもとにかくタンデムになってみるということを優先しているようです.かわいそうなのはメスに間違えられ,挙句の果て水面に落ちてしまったオスです.ばたばたと水面で暴れていましたが,水温が低いのでしょうね.どんどん体温を奪われて動きが鈍くなっていきます.しかし頑張って,岸にたどり着きました.

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このオス最後は助けてあげました.日当たりのよい石の上に止まらせておくと,ほどなく姿が消えていました.そうこうしているうちに,11:45ころでしたか,産卵ペアがやっと入ってきました.例によって,時々止まっては体を温めています.12:00ころにももう一組入ってきました.今日はこの二組だけ.先日12日の時も2組でした.今日ほどの晴天で暖かい日に出てこないということは,もうメスがあまり残っていないに違いありません.対してオスは10頭以上出てきていました.今日も記録はビデオでしたので,ビデオから切り出した画像で紹介しておきます.

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この二組以後,パタッと産卵に来る気配がなくなりました.ということで,13時には引き上げました.

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以上です.ビデオは12日の分と合わせて,また後日公開します.それでは,みなさん,しばらくの間失礼します.また「必ず」会いましょう.