新 トンボ歳時記
No.488. ヒラサナエの産卵観察.2015.5.17.

今日の本当のねらいは,ムカシトンボの産卵でした.ビデオでじっくりと産卵するムカシトンボをとらえようと考えていたのですが,今年の現場は産卵植物が貧弱で,ムカシトンボが落ち着いて産卵できるような環境ではなかったです.現に産卵に入ってきたメスも,転々と産卵場所を移動しながら,あちこちにちょっとずつ産卵するといった感じでした.そしてほどなく飛び去ってしまいました.

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サナエトンボのオスたちはまだ半成熟といった感じで,色が黄色と薄緑が混じったような色彩の個体が多かったです.これではまだ産卵シーズンには早いと感じました.

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今日は,クロサナエも割合回数多く降りてきました.しかしほとんど長居せず,すぐに飛び去ってしまいました.しかし降りてくるポイントは非常に限られていて,同じところにばかり降りてきました.

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結局ねらいがものになりませんでしたので,ヒラサナエの生息地に移動し,うまくいけばヒラサナエの産卵が見られるかも...,と期待して出かけましたら,その通り産卵に出会いました.やはり一つくらいはヒットしなければ,面白くありませんからね.

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ヒラサナエは,オタカラコウの葉の陰で,隠れるようにして産卵していました.ときどき私から見えるところに出てきますが,またすぐに引っ込んでしまいます.卵が一粒ずつ落ちるのが何枚かに写っていました.時々静止しています.休んでいるのでしょうか.卵塊は作っていないようです.停止飛翔して一粒ずつ落とすという感じのようですね.

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ヒラサナエの方も,まだ薄緑に少し黄色が混じったような色をしていました.まだ成熟したばかりなのでしょうね.これから2週間以上は産卵が続くような感じでした.

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帰りがけに,サナエトンボ尽くしということで,コサナエのいる池に寄ってみました.気温がかなり高くなっており(道路の標示は25度),暑さのせいでしょうか,オス2頭が池にいただけでした.

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まあ,成果があったようななかったような,そんな感じの一日でした.