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ヒメアカネの繁殖活動の観察 /2010年10月2日,a.m.

今日は昼から下り坂の予報でしたが,結局一日中晴れて,よいトンボの観察日和になりました.アカトンボシリーズ第9弾は,ヒメアカネの繁殖活動の観察です.ちなみに今まで,リスアカネ,ナニワトンボ,ミヤマアカネ,マユタテアカネ,コノシメトンボ,ノシメトンボ,アキアカネ,マイコアカネの繁殖活動を観察してきました.

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▲観察地の湿地.交尾,そして,交尾を解いたところ.
 2段目:飛びながらの交尾,3段目:交尾.
 下:交尾を解いたカップルはいったん静止する.

ヒメアカネは,印象として,繁殖活動を開始する時刻が,他のアカトンボより少し遅い感じがしています.当地でも,初めて交尾を見たのが10:59でした.それまではオスが追いかけ合いをしているだけでした.交尾は,オスに追いかけられるせいか,飛び回って行うことが多く,あちこち飛んだり止まったりしてから,他のオスに邪魔されない場所を見つけてゆっくりと静止するといった感じでした.交尾を解いたカップルは,去年の神戸市内での観察と同じように,いったん静止します.オスはメスの近くに止まって,他のオスが来たらこれを追い払います.ときどきメスの上空を飛ぶこともあります.

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▲産卵するメス.
 上:交尾を解いたオスがメスのそばを飛んで警護している.
 2~5段目まで:産卵を始めたメス.草の間で産卵する.

しばらくすると,メスは産卵を始めます.打泥産卵で,腹部先端が泥に摂食した瞬間に一瞬動きが止まるほど,きっちりと泥に卵を置いているようです.ペッタンペッタンという感じです.

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▲産卵を続けるメス.

少し打泥産卵をすると,メスは疲れるのか,しばらく静止します.そして再び産卵を開始します.交尾を見つけてから産卵開始まで6分ほどかかり,待つのが結構大変です.それに草の間で産卵するので,打泥の瞬間はうまくカメラに収まりません.1回だけ1分程度,明るいところへ出てきて産卵をはじめ,絶好の打泥位置での産卵が数回あったのですが,アウトフォーカスになってしまいました.

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▲日当たりのよい,開けた場所で産卵するメス.1分間ほどのチャンスであった.

さて,ヒメアカネ以外には,湿地につきもののエゾトンボが飛んでいました.今日のエゾトンボは,老熟が進んでいるためか,よく止まりました.エゾトンボが頻繁に止まるのはあまり見たことがありません.

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▲エゾトンボオス.2~3頭いたと思われる.

エゾトンボの産卵も期待しましたが,目にすることはできませんでした.