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稲穂の上で産卵するナツアカネの観察 /2009.9.26., a.m.

ナツアカネの産卵を見に行ってきました.ナツアカネは極めて普通のアカトンボで,この時期ならどこに行ってもあちこちに止まっているトンボです.ですから,貴重な秋の晴天の日をナツアカネの観察に使うというのは,トンボ屋としてはそれなりに勇気のいる??ことです.でも私は稲穂の上で産卵するナツアカネの姿がとても大好きで,稲刈りもそろそろ終わってしまうし,今日は予定のマイコアカネを振って,市内の,昔たくさんいた所へ様子を見に行きました.

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▲観察場所.山が近くにある水田.半分くらい稲刈りが終わっていた.
 初めのうち,水田の中程で産卵する個体が多かった.

10:00頃に現地に入りましたら,オスが単独で稲の上を飛んでいました.「これはまだいける」と昔の観察地が今も健在である感触を得ました.もうすでに産卵を始めているペアもいましたが,交尾態で稲の上を飛ぶペアも見られました.交尾は飛びながら行うことが多いですが,稲の葉に止まることもしばしばです.

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▲稲の葉に止まって交尾するペア.

そうこうしていると,あちこちで産卵の姿が見られ始めました.でも,水田の中程で産卵するペアが多く,短いレンズでは小さくしか写りません.ちょっといやな予感もしましたが,まあ,辛抱強く近くで産卵するペアを待ちました.ほどなく,水田の縁の方にやってきて産卵するペアも出てきました.

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▲稲の間で産卵するナツアカネのペア.

ナツアカネの産卵は,腹部をだらんと下方に下げた感じで,ほんとに小さく上下動しながら卵をばらまきます.たくさん写真を撮ると,落下する白い卵がうまく写り込んでいるものがあります.

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▲卵がメスの腹部先端から落下しているのが分かる.
 上の写真は相当の高空から卵を落としている.

11:00を過ぎると,不思議と産卵するペアの数が減りました.ナニワトンボ,マダラナニワトンボ,リスアカネなどは,12:00前後が産卵のピークですが,ナツアカネは少し早いようです.

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▲いつまでもナツアカネのこの姿が残って欲しいものである.

11:20ころには観察を打ち切り,今日振った市内のマイコアカネの生息地へ行ってみましたが,池の水が落とされて,マイコアカネは姿を見せませんでした.