トンボ歳時記
No.109. ナニワトンボとリスアカネの観察. 2009.9.20.

今日は快晴の天気予報,昨日の疲れをとって,小野市までナニワトンボを観察に出かけました.ナニワトンボの産卵場所にはたいがいリスアカネもやってきますので,あわせて2種を観察です.

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▲観察地の環境写真と,静止するオス.

現地に入ったのは10:30ころ.まだ少し早い時間帯ですが,太陽は力強く,十分な暖かさ(暑さ)があります.オスは追いかけ合いをしたりして,水辺に現れていますが,こちらは腰をかけてナニワトンボの連結ペアの飛来を待ちました.

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▲ナニワトンボの連結打空産卵.上の写真では落ちている卵が写っている.

10分ほど待つと,早速第1組の登場です.最初はナニワトンボの動きに慣れず,写真撮影に手応えをなかなか感じません.しばらくして,11:10を過ぎたあたりから,次々と産卵に訪れるようになりました.通常は連結打空産卵ですが,途中で離れて,メスの単独打空産卵に移行するペアもあります.

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▲ナニワトンボメスの単独打空産卵.

産卵は12:00過ぎまで続き,まだ来そうな気がしましたが,別のトンボを求めて移動しました.

一方でリスアカネですが,11:30ころからぼつぼつ現れ始めました.ナニワトンボと全く同じ場所で同じように産卵します.

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▲リスアカネの連結打空産卵.下の写真は加東市に移動した場所で撮影.

産卵の後半にペアが離れて,時々メスの単独打空産卵に移行するのもナニワトンボと似ています.

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▲リスアカネメスの単独打空産卵.

単独で産卵するメスにつかみかかるナニワトンボのオスもいて,目の前で産卵中のリスアカネのメスに体当たりし,地面に落下させ,無理矢理連結したオスもいました(写真はストロボが充電中でシャッターが切れず失敗).前々から思っていたのですが,ナニワトンボにノシメ斑が時々出る個体があるというのは,このようにして生殖したリスアカネとの交雑の結果ではないかと考えたりします.過去にはナニワトンボオスとリスアカネメスの連結打空産卵を見たこともあります.

まあ,今日はそれなりに楽しめた一時でした.