トンボノート
No.760. この時期にアオモンイトトンボの… 2020.10.15.

今日は,池まわりをしました.あと1,2ヶ月間のトンボ観察地の状況確認です.最初の池は平地の大きな池.しかしアカトンボは皆無の状態でした.本当にアカトンボが減ったのか,それとも暖かい近頃の天気のせいで,まだ時期が早いとアカトンボが感じているのか.よく分かりません.本当に沈黙の秋という感じです.そんななか,アオモンイトトンボが草むらに群れていました.それが,まるで夏の朝のように,交尾交尾交尾状態でした.10月中旬に,繁殖最盛期の状況を目にしました.トンボも季節感が変わったのでしょうか.面白いと同時に,なんか変なものを感じました.

▲アオモンイトトンボの交尾いっぱい状態.




▲交尾態が草むらから次々飛び出し,止まる.

この池にいたのはこれだけでした.まあ,普通種でもたくさんいれば嬉しいものです,と言ってしまうほど,他のトンボがいません.次に行くことにしました.ここにはオオキトンボがやって来るので,来ているかどうかの確認です.



▲活動するオオキトンボたち.

オオキトンボは,オスが4頭いて,1ペアが産卵していました.数はそれほど多くはありませんがいることはいました.他にはキトンボが1頭だけ.普通のアカトンボがいなくて,珍しい種だけがいるという,最近よく見られる状態です.

▲ぽつんと止まっていたキトンボのオス.

次に行くことにしました.次の池はタイリクアカネがいる池です.タイリクアカネ以外にも,過去には色々なアカトンボがいました.今日は,コノシメトンボ,リスアカネ,マユタテアカネなどが見られました.

▲タイリクアカネのオス.4頭ほど見られた.
▲コノシメトンボのオス.
▲マユタテアカネのオス.
▲リスアカネのオス.

この池での観察中に,ススキで手を切ってしまいました.血がいっぱい出ました.さらにアメリカセンダングサとヌスビトハギの「薮」を漕いだので,ズボンも服も種だらけ.取るだけで30分以上.これで気持ちが滅入り,空も曇ってきたので,終わることにしました.この最後の場所はコバネアオイトトンボがいたところなのですが,今日,姿が見えませんでした.十分探したわけではないので,まだいる可能性はありますが,ざっとみたところでは,姿がありませんでした.また貴重なトンボが消えたかも知れません.

最近あちこちでコスモスの畑をやっています.途中,ちょっとだけ覗いてみました.

今日の観察でも感じたことですが,見られるアカトンボは,移動性のある種が中心です.池に定着する種が見られにくくなっています.ということで今日はここまでです.