新 トンボ歳時記
No.403. ルリボシヤンマの観察 2012.10.14.

一日中晴れマークの天気予報を信じて,今日は兵庫北部へルリボシヤンマだけを見に出かけました.しかし現地に着くと,天気はどんよりとした曇りで回復の気配なし.何か天気予報が最近よくはずれる気がします.いそうなところを3ヶ所ほど回りましたが,最初の2ヶ所は全くだめでした.最後の1ヶ所で,奇跡的に薄日が射し,一時的に青空が出て太陽が顔を出しました.ほんの20分ほどでしたけれども...

現地にはいると,薄日の中,2頭のルリボシヤンマのオスが,湿地の上を飛んでいました.1頭がホバリングをしていると,後からそっともう一頭が近づき,追尾にかかります.

でも,結局はこの小さな湿地の上に2頭は無理で,1頭だけがなわばりを占有していました.オスは丹念にメスが産卵していそうな場所をのぞき込むように,草の間を探して飛んでいます.

そんな時,1頭だけメスが飛び込んできました.ところがあっという間に上の写真のオスにたたき落とされて湿地の上で乗りかかられ,強引に連れ去られてしまいました.残念ながらメスはこれ1頭だけ.そんなことがあったのがわずか20分ほどの晴れ間の間のことでした.あとはまたどんよりとした曇り空に変わり,時々オスが入ってきますがすぐにいなくなってしまいます.ということで,早々に切り上げました.秋のトンボは,本当に天気に左右されてしまいます.

でもルリボシヤンマという名称の割には,このトンボは地味な色彩のトンボです.