トンボ観察記
No.529. 真夏のトンボたち その弐.2016.8.3., 8.6.

今回は,炎天下で活動するトンボではなく,ひっそりと秋を待つトンボたちを観察しました.ひっそりと秋を待っているトンボは,アカトンボの仲間たち,アオイトトンボの仲間たち,そしてヤンマの仲間たちです.このうち,アカトンボ3種,ヤンマ2種をみつけることができました.なおミルンヤンマとナニワトンボが8月6日になっていて,他は8月3日です.

まずはカトリヤンマです.林の中を歩きながら,偶然出会うのを期待するだけの観察.うまく偶然が重なり,オスメス各1頭を見つけることができました.

0803-007▲カトリヤンマのオス.だいぶん色づいて成熟が進んでいる.

0803-008▲カトリヤンマのメス.尾毛がまだ長いままの若いメスである.

このあと,ミルンヤンマを探しに行きましたが空振りでした.そこで,リベンジを兼ねて別のところへ6日に出かけました.そこで,うまい具合に,メスのミルンヤンマに出会いました.

0806-004▲ミルンヤンマのメス,8月6日.腹部はまだ薄っぺらで成熟していないようである.

次はアカトンボの仲間.山地へ移動する種ではなく,生息地の近くの林に潜り込む種を探しました.マイコアカネ,ヒメアカネ,マユタテアカネです.

0803-005▲マイコアカネの未熟なオス.少し顔面が薄青くなり始めている.

0803-003▲ヒメアカネの未熟オス.

0803-006▲ヒメアカネの未熟メス.

0803-004▲マユタテアカネのの未熟オス.

ミルンヤンマを探しに行ったときに,ナニワトンボも見つけました.ナニワトンボはもう青白い粉を吹いていて,あとはメスを待つだけという感じです.ナニワトンボはかなり早い時期から繁殖活動を開始するようです.オスたちは直射日光を避け,薄暗い木の陰に止まっていました.胸部には,うっすらと未熟時の斑紋が透けて見えます.

0806-009▲ナニワトンボのオス.もう粉を吹いている.オス同士が追いかけ合いもしていた.

季節はどんどん進んでいます.夏のトンボの季節ももう盛りを過ぎようとしています.