トンボ観察記
No.520. ムカシトンボの観察.2016.5.14.

この時期になると一度は観察をしておきたいトンボがムカシトンボです.今日は連日の晴天の最終日予報,明日は午後から曇るそうです.ということで観察を行いました.源流域というのは結構行くのが大変です.現地に入ったのが9時45分頃,オスが時々摂食飛翔で飛んでいるところでした.摂食飛翔がひとしきり終わると,しばらく姿が消えました.そして11時過ぎ,メスが産卵にやってきました.草の間に潜り込んでの産卵です.

0514-07▲ムカシトンボの産卵.下草の中に潜り込んで産卵している.

また場所を移動して産卵.その後上流の方に移動しながら産卵場所を探していましたが,最後は見失ってしまいました.

0514-08▲ムカシトンボの産卵.木漏れ日が当たっている.

そうこうしていると,オスが探雌飛翔を始めました.メスが産卵に来ていることを知っているかのようです.小さな淵の周辺の草を丹念に探し回ります.先ほどメスが産卵していたところも見ています.よく知っているのですねぇ.ただ観察者にとっては,こういう時はよくホバリングするのでシャッターチャンスです.

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0514-04▲ムカシトンボオスの探雌飛翔.淵を行ったり来たり,産卵植物も覗く.

そうこうしているとき,パトロールオスとすれ違うように2頭目のメスが産卵に入ってきました.ゆっくり後を追っていくと今度は一か所で落ち着いて産卵を始めてくれました.

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0514-05▲ムカシトンボの産卵.今日はこの植物に,産卵したり,また産卵痕が残っていたりした.

終わったのが12時ころ.あとはパタッとやってこなくなりました.2時ころまで待ってから終了しました.源流で休日のひと時を過ごしました.今日は産卵をビデオで記録しました.最後に紹介しましょう.2分ほどにまとめています.