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六甲山地へ希少種を探しに /2010.8.22., a.m.-p.m.

神戸のトンボ探索が少しおもしろくなってきました.ここ数年,兵庫県の各地へ出かけてきましたが,それらの場所と神戸市の産地を比較するとき,ポイントをはずさなければ神戸市内もなかなかいいところがあると改めて見直すことができます.ちょうど海外へ行って日本の良さを再認識するのとよくにていますね.それに,ベニイトトンボの新産地や,ナニワトンボのたくさんいる池があったりしたことに刺激されているようです.

今日は,六甲山へ行ってきました.タカネトンボ,ミヤマアカネ,ムカシトンボなどを見つけたり再確認したりするのが目的です.

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▲裏六甲の六甲山地の麓,小さな流れでミヤマアカネを探したが...
下:田んぼの上はウスバキトンボの群れ

最初は,裏六甲の麓にある池へ,タカネトンボをさがしに行きました.しかし,飛ぶのはオオルリボシヤンマのオス1頭のみ,あとはオニヤンマが1頭とシオカラトンボ,ウスバキトンボでした.ウスバキは個体数が爆発的に増えていました.あまり目的の池がよくなかったので周辺を歩き,小さな小川があったので,ミヤマアカネがいないかと降りてみました.でもハグロトンボのペアがいただけでした.そして麓はあきらめ一気に六甲山に上がりました.

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▲マユタテアカネの未熟(上3枚)とヒメアカネ(下).

去年アキアカネを見つけたところへ生き,今年もアキアカネがいるかと思いましたが,まったくのゼロ.いたのは,マユタテアカネの未熟個体に,ヒメアカネの未熟個体,そして,....

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▲ミヤマアカネの未熟なメス.

ミヤマアカネに出会いました.たった1頭のメスですが,これ,私は神戸市内では10年ぶりくらいではないかと思います.裏を返せば,それだけ神戸市内へこういうのを探しに行ってなかったのですね(笑).これ以外は,オオシオカラトンボ,ギンヤンマ,オオルリボシヤンマ,ウスバキトンボなどが見られました.

目的の一つであるミヤマアカネに,偶然とはいえ出会えたことに気をよくし,お金のかかる高山植物園に回りました.タカネトンボは明るい池は飛ばないのですが,とにかく虎穴にいらずんば虎児を得ずということで,600円払って入りました.でも結果は予想通り.オオルリボシヤンマ,ギンヤンマ,ネキトンボ,クロイトトンボ,モノサシトンボ,ウスバキトンボでした.

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▲高山植物園内の池とモノサシトンボ.

さて最後に,ムカシトンボの確認に出かけました.ここは車を置いて相当に歩かねばならないので,最近はとんとご無沙汰しています.確認にやってくるのは,11年ぶりだと思います.

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▲確認した幼虫.ムカシトンボ(上3枚),ヒメクロサナエ(下).現地で撮影.

ムカシトンボは健在でした.幼虫は19頭採集確認しました.もちろん1頭だけ記録として手元に残して,あとは全部放してきました.ヒメクロサナエは3頭,他にはミルンヤンマのF-1齢が入りました.これは来年の羽化かもしれませんね.どうだろう...?

最後に,エゾトンボ科のトンボが,昔のように林縁で摂食しているのに出会いました.網を持って採ろうと思いましたが,最近ネットの腕は鈍っていますね.ネットチャンスはあったのに逃してしまいました.結構大きなエゾトンボ類で翅のつけ根が黄色をしていました.腹部先端も少しふくらんでいたなぁ.まだ残ってはいるようですね.六甲山地で今年始めてみたエゾトンボ科でした.

ということで,市内の希少種は,まだ希少な状態は変わりませんが,生き残っているようで安心です.神戸市版のRDBも公開されましたし,とりあえずリストされている種や要調査種の生存を確認していきたいと思っています.