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六甲山のアキアカネ /2009.8.30., a.m.

今日は,六甲山地の中央部,もっとも標高の高いあたりの池沼群を調査してきました.ターゲットは,オオルリボシヤンマとアキアカネです.先週の調査で六甲山地西部にオオルリボシヤンマの姿を全く見ることができなかったので,少し心配になっての生息確認調査です.もう一つは,六甲山地西部の標高が比較的低いところでは全く姿を見ることができない,アキアカネを探しました.

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▲今日の調査池沼群(一部).

まず一番嬉しかったのが,アキアカネが少数ながら健在であったということです.標高800m付近の池沼を回ったわけですが,湿地の中に生えている低い木の枝先などに静止していました.まだ体色が黄褐色で,未熟なオスの個体です.全部で4頭ほど確認できました.

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▲六甲山で見る久しぶりのアキアカネ.下右は正体不明.

アキアカネが希少種というのは感覚的にまだ実感できませんが,神戸市内で本当に見ることが少なくなっているので,どうしようもありません.あと,高い木の枝先に,正体不明の赤トンボがとまっているのを,何回かみました.これもアキアカネの可能性が高いです.

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▲マユタテアカネ,上:産卵,下左:羽化直後,下右:成熟オス.

さて,アキアカネ以外には,まずマユタテアカネの個体数が多かったようです.アプローチできたほとんどすべての池に,成熟個体が止まっていました.1頭だけ,処女飛行に飛び立った個体があって,今頃羽化するのがいることが分かります.

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▲ネキトンボ.上:産卵,下左:成熟オス,下右:老熟メス.

マユタテアカネに次いで多かったのは,ネキトンボです.これは六甲山地西部の池にも必ずいたトンボで,六甲山地全体に広がって生息しているようです.20年ほど前にはあまり見かけないトンボだったのですが,今は六甲山地でもっともふつうに見られる種の一つになっています.

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▲上:リスアカネ,下左:オオアオイトトンボ,下右:オオルリボシヤンマ.

あと数が多かったのはリスアカネです.その他,オオシオカラトンボ,シオカラトンボ,ウスバキトンボ,オオアオイトトンボなどの姿を見ることができました.今日のねらいの一つのオオルリボシヤンマですが,訪れたほとんどの池でオスが飛んでいました.まだ健在であるといってよいでしょう.もう少し季節が進めば,西部の池にもやってくると感じました.

六甲山地西部の標高の低いところにある池沼群と,中央部のもっとも標高の高いところにある池沼群では,やはりトンボの種類や,活動時期が異なっているように感じられました.アカトンボが本格的な活動を開始している六甲山地中央部は,もう秋の様相を呈しているようです.