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ある公的施設内にある人工池 /2009.8.14., a.m.

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▲第四番目の池(ある公的施設内の人工池).

ここは施設内にある完全な人工池です.全周コンクリートまたは自然石をコンクリートで固めた護岸になっています.でも,ベニトンボはこういった池にも平気で入り込みますし,いわゆる夏のトンボはこういった池でもにぎわいを見せてくれますので,ここは重要な目的地の一つでした.とにかく足場がよく,適当に木陰をつくる木々も植えられていて,観察しやすいのがいいところです.

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▲3枚ともタイワンウチワヤンマのオス
 上:静止,下左:クモに捕らえられたオス,下右:パトロール

この池にはとにかくタイワンウチワヤンマが多く入り込んでいました.追尾されると道路上にまで飛び出してくるほどにあふれかえっていました.あまりに個体数が多いせいか,クモにとらえられているオスを3頭も見ました.このような大型種はあまりクモの網にはかからないのですが,追いかけ合いに夢中になっていると網を見落とすのかもしれません.

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▲3枚とも産卵に訪れたタイワンウチワヤンマのメス.
 上:腹部先端から糸が伸びているのが分かる.
 下左:卵を置く場所を探している,下右:ホバリング

メスも,11:00過ぎまでに,数回産卵に訪れました.きれいに掃除されている池では,産卵できる場所が限られポイントを絞りやすいので,写真撮影にはもってこいです.初心者の私でも産卵シーンを撮ることができました.ウチワヤンマやタイワンウチワヤンマの卵には細い糸が着いていて,腹部先端を浮遊物に打ち付けて卵を付着させた後に飛び上がると腹部先端から糸が伸びていることがあるのですが,それも何とか見えるような写真を撮ることができました.

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▲ウスバキトンボの交尾

この池のもう一つ多かったのがウスバキトンボで,それも腹部背面が赤くなった成熟オスです.これがメスをとらえて飛びながら交尾する姿を撮ることができました.空中にまさに浮かんでいる感じで飛ぶ交尾の姿は,ちょっと他のトンボでは見られないふんわりとしたリズム感があります.写真をよく見ると,メスは翅を動かしていないように見えます.オスだけの力で飛んでいるのでしょうか?

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▲ギンヤンマの産卵

あと多かったのはギンヤンマです.連結産卵も見ましたが,これが意外と敏感で,ほとんど近づけませんでした.すぐに飛び立っては移動してしまいます.

気むずかしい春のトンボと違って,夏のトンボは,こういった人工池でもおおらかに夏を満喫しているようで,久しぶりに楽でたのしいトンボ観察でした.記録としては,アオモンイトトンボ,タイワンウチワヤンマ,ギンヤンマ,おそらくヤブヤンマ,オオヤマトンボ,シオカラトンボ,オオシオカラトンボ,ショウジョウトンボ,コシアキトンボ,ウスバキトンボでした.チョウトンボはいませんでした.