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豊岡市の河川性トンボ調査 /2009.5.16. a.m.

今日は天気予報では午後から雨.朝からどんよりとした曇り空で気温も低く肌寒い感じでした.そこで今日は,兵庫県北部,豊岡市内を流れる河川へ,幼虫調査に出かけました.ねらいは,ミヤマサナエとキイロヤマトンボです.

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▲調査の第一ポイント.堰があって水がせき止められ,砂が堆積している.

最初は,過去に一度だけミヤマサナエの幼虫を採集したポイントへ入り,幼虫をすくってみました.アオサナエやハグロトンボの小さな幼虫は入るのですが,ねらいのミヤマサナエは全く入りません.約40分くらいすくったところで,やっとミヤマサナエが1頭網に入りました.

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▲ミヤマサナエ幼虫.もう少し成長すると,複眼が緑色に輝くのだが,...

これ以外にはコオニヤンマ,シオカラトンボの幼虫が採れました.キイロヤマトンボはこのポイントでは全く入りませんでした.


続いて少し下流へ下り,山が迫って,砂が堆積しているポイントへ入ってみました.

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▲第二のポイント.流れは緩やかで,広い範囲に砂が厚く堆積している.

キイロヤマトンボの幼虫を本気で採集するのは久しぶりで,彼らが好む砂粒の大きさの勘が戻るまで1時間ほどかかったでしょうか,最初に小さな幼虫,そしてしばらくして終齢幼虫が網に入りました.

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▲キイロヤマトンボ終齢幼虫.

その後もかなり粘りましたが,結局これら2頭でおしまいでした.

この川は,2004年10月の台風23号の大雨で,底の砂がほとんどといってよいほど流されてしまいました.キイロヤマトンボは目の細かい砂にもぐって生活しており,台風によるこの環境の激変はかなりのダメージになったのではないかと心配されました.とりあえず今日,幼虫が見つかったことで,まだこの川に生息していることが確認はできました.

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▲キイロヤマトンボ幼虫.このように砂にもぐって隠れて生活する.

しかしながら,この川はあの水害以来改修が続けられ,こういった砂が分厚く堆積する場所は,河床が高く川が浅くなってしまうため,浚渫されてしまうのだろうと思われます.現にこのポイントより下流部はきれいに改修されて,砂が厚く堆積することもなく,石がごろごろしているような河床になっています.さらにこのポイントのすぐ横にもショベルカーが止まっており,護岸用のコンクリートも置かれていました.この場所も環境が改変される日が近いかと思われます.