トンボ歳時記
No.039. トンボ成虫出現す! −今年の初見です.2009.4.11.

今日は各地で25℃を越す暑さでした.先週まで花冷えで,トンボの飛びそうな気配は全くありませんでしたが,先週末あたりから気温がぐっと上昇し,トンボの季節到来を予感させられました.先週末は都合があって観察に出かけませんでしたが,今日は,3週間ぶりに,成虫越冬種とシオヤトンボ・トラフトンボなどをターゲットに観察に出かけてきました.

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▲交尾中のオツネントンボ.兵庫県小野市.

二ツの池のうち,一つの池では,オツネントンボ5頭,ホソミイトトンボ4頭を観察できました.両種とも池に出ていて,交尾や産卵を行っていました.兵庫県下としては,結構早い記録だと思います.

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▲産卵中のホソミイトトンボ.兵庫県小野市.


もう一つの池には,一部湿地状のところがあり,昨年も多くのシオヤトンボが飛んでいました.ここでは5頭の未熟なシオヤトンボを観察することができました.写真のトンボは羽化してから少し時間が経っている感じがします.

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▲シオヤトンボとそれが見られた池.兵庫県小野市.

今日のトンボの状態からすると,先週末にはもう飛んでいた可能性があります.20年ほど前では,こういったトンボが出現するのは4月の中旬以降だったような気がします.関西トンボ談話会の近畿のトンボ(1984)の消長図では,シオヤトンボは4月上旬の記録がありません.先週末の調査に行けなかったのが悔やまれます.いずれにしてもトンボの出現が早まっている気がします.

ホソミイトトンボやオツネントンボが見られた池は,昨年末キトンボを遅くまで観察した池で,これが12月20日が最後でしたから,3ヶ月と22日後に,再び成虫を観察したことになります.