神戸のトンボ広場の記録

  オオキトンボについて  アキアカネ  2018年12月26日(水) 8:00

初めて質問させていただきます。昨日、12月25日に兵庫県内でオオキトンボの♂1体を確認したのですが、これはかなり遅い確認記録になるのでしょうか。

 はい,遅い記録になります  管理者  2018年12月26日(水) 18:53

ご投稿ありがとうございます.

オオキトンボは通常12月に入ると間もなく姿が見られなくなります.したがいまして,12月25日というのは,かなり遅い記録になりますね.私は今年は12月8日が最後でした.

それでは失礼します

神戸のトンボ広場の記録

  トンボの口の動きは縦か横か分かりませんので...  toranosanta  2018年11月13日(火) 18:57

トンボが捕食する時に口は上下に動かしてかみ砕くのか、左右に動かしてなのかよくわかりませんので教えてください。
添付写真1では口の部分右横に出ている突起が、2では見えていません。この写真から推察すると口の左右の突起を動かしてモグモグしているようなのですが。

 トンボの口器について  管理者  2018年11月15日(木) 8:19

返事が遅くなって申し訳ありません.若干調べなくてはいけない内容でしたので,書籍を当たっていました.

トンボをはじめ昆虫の口器には,基本的に共通の特徴があります.

まず上唇と下唇と呼ばれる部分が口の上部と下部をつくっています.正しい例えではありませんが,人間の「うわくちびる」と「したくちびる」のようなものとお考えください.上唇は本当に唇のような平たい板状の構造をしていますが,下唇は複雑な構造をしていて,先端が3つに分かれていて,中央を中片,両側を側片と呼びます.側片の先には棘(動鉤)があって左右に動き,これで獲物を挟み込みます.そしてこの上唇と下唇全体は上下に動く構造をしています.

次に,その上唇と下唇の間に「顎」があります.昆虫では一般に「顎」という漢字を使わず「腮」という漢字を使うようです.これも正しい例えではありませんが,人で言えば歯のようなものと考えてください.この「腮」は2対あって,それぞれ「大腮」と「小腮」と呼ばれています.これらの「腮」は左右に動く構造をしています.

位置関係は添付写真(アオヤンマ)をご覧ください..

以上の構造でお分かりかと思いますが,左の写真で左右に動いて見えているのは大腮,小腮,または下唇側片のどれかです(写真では多分大腮と思います).

餌となる獲物は,まず左右に動く下唇側片でつかみ取られ,次いで上下に開く上唇と下唇全体で口を開き,左右に動く大腮と小腮で噛み砕かれるということになります.

以上お答えになりましたでしょうか.

それでは.

 ありがとうございました。  toranosanta  2018年11月17日(土) 21:36

何年か前に加東市・宝塚市でお会いした時もいろいろと教えていただきましたが、今回も詳細にお答えをいただき、本当にありがとうございます。今年は変な質問ばかりで申し訳ございませんでした。

神戸のトンボ広場の記録

  ナツアカネ??  umbr  2018年11月13日(火) 22:36

いつもお世話になっております。本日(11月13日)大阪市内の公園で撮った
トンボで、はじめはアキアカネだと思っていたのですが、帰ってよく見ると胸や顔の辺りが少し赤いのでアキアカネとは違うような気がしてきました。
といってナツアカネにしては赤味が薄いし、これは何アカネでしょうか。
写真2枚目は1枚目を拡大トリミングしたものです。

同じ1本の木に3、4匹の赤トンボがいて縄張りの取り合いを繰り返していました(写真3枚目)こちらの方はアキアカネっぽいですが。

 これはアキアカネです  管理者  2018年11月15日(木) 8:59

ご投稿ありがとうございます.

これはアキアカネです.ナツアカネではありません.胸側の黒条がナツアカネとは異なります.またナツアカネは顔面がもっと赤くなります(写真1).

胸部がかなり赤く,翅脈も赤く見えますので,タイリクアカネの可能性もありますが,普通のアキアカネでも,老熟してくると同様の傾向は出てきます(写真2,3).また腹部の黒斑がタイリクアカネとは少し違います.

タイリクアキアカネの可能性については,顔面が白くないので,違うといえるでしょう.

以上総合すると,胸側が確かに赤いですが,これはアキアカネでしょう.

それでは失礼します.

 顔が白いといえば  umbr  2018年11月15日(木) 20:38

詳細な解説有難うございました。やはりアキアカネでしたか、過去に撮った写真を見ると確かに胸の部分が赤っぽいアキアカネ♂もいました。

ところで顔面が白い??アカネを10月31日に撮っていました(1枚目)アキアカネより一回り小さく、とても敏感で横から撮ろうとすると逃げられました。2.3枚目は11月初め頃撮ったものでこれもアキアカネとはちょっと違うように思います(大きさはアキアカネと同じ位)。これらのトンボは何者でしょうか??

 ヒメアカネとタイリクアカネです  管理者  2018年11月16日(金) 7:58

それぞれのトンボは,ヒメアカネとタイリクアカネです.

このあたりで顔面が白くなるトンボは,ヒメアカネです.飛来種を探しに行っておやっと驚かされるのがこのヒメアカネ.ヒメアカネは翅胸全面に白いスジが見られます.タイリクアキアカネやオナガアカネには見られません.

もう一つはタイリクアカネです.翅脈が赤く光ります.アキアカネとは翅胸側面の黒条が細いですし,腹部の黒斑の出方が違います.

それでは失礼します.

 今年のトンボ達  umbr  2018年11月16日(金) 19:40

有難うございました。今年は8月中頃からしか観察できませんでしたがけっこう遊ばせてもらいました。そろそろお別れのシーズンで寂しいばかりです。ヒメアカネは初めて写真に撮れました。ただ2016年に見たナニワトンボを今年も見る事ができなかったのが心残りでした。(ナニワトンボは2016年8月25日撮影。)

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  このトンボはアオイトトンボでしょうか?  満天土佐  2018年11月9日(金) 15:32

本日(2018/11/09)昼頃、高知県中西部、里山の谷で見つけたトンボですが、アオイトトンボで間違いないでしょうか?
この辺りでは普段見掛けないトンボで、図鑑で調査すると、アオイトトンボの可能性が高いように思います。
オオアオイトトンボの可能性はありませんでしょうか?
以上、宜しくお願いいたします。

 追加の写真です。  満天土佐  2018年11月9日(金) 15:56

側面から撮った写真がありましたので、追加で送ります。

 オオアオイトトンボです  管理者  2018年11月9日(金) 18:43

お久しぶりです.

写真のトンボは,オオアオイトトンボです.比較写真をつけておきましたからご覧ください.アオイトトンボはこの時期になりますと,胸側の淡色部に,メスでも多少粉を吹いたようになりますが,オオアオイトトンボはまったくそれがありません.また緑色部分の後方への伸び方がオオアオイトトンボに一致します.さらに産卵管のある腹部第8,9節の膨らみ方が大きく,オオアオイトトンボに一致します.

いよいよ秋も深まってきました.あと,一部のトンボを覗けば,その姿が見られるのも一月ほどですね.

それでは失礼します.

 有難うございました。  満天土佐  2018年11月9日(金) 20:26

お世話になります。
非常に解り易い資料(写真)を有難うございました。
「オオアオイトトンボ」でしたか。
この近くでは、初夏にシコクトゲオトンボもいましたので、トンボの貴重な生息環境なのかも知れません。
どうも有難うございました。
また、宜しくお願いいたします。

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  赤トンボについて  木佐浩之  2018年10月29日(月) 4:47

管理人様 再び宜しくお願いいたします。。
当地でも「アキアカネ」が旬であちこちで見られますが、
この個体は胸の黒条に違和感があったので投稿させて頂きました(徳島県北部の海浜公園にて)。
こういったタイプは「タイリクアキアカネ」と考えてよろしいでしょうか?
周りにはアキアカネしか見られなかったので個体変化とも思え、結局よく分からないままです。
同定には難しい角度で恐縮ですが、管理人様のご感想を聞かせて頂ければ幸いです。

 これはアキアカネです  管理者  2018年10月29日(月) 21:07

ご投稿ありがとうございます.

写真のトンボはアキアカネでしょう.タイリクアキアカネはヒメアカネのように顔面が白い色をしています.この写真を明るくしてみましたが,褐色がかった色をしています.また黒色部に切れ込みがあることが多いです(黄色矢印).(写真1,2)

胸側の黒条も,タイリクアキアカネと比べれば,少し印象が違います.全体の印象もアキアカネです.(写真3,4).

ただ,アキアカネとタイリクアキアカネは,DNA解析ではほとんど違いがないそうですし,中間的個体も多いと言われています.でもこれは正真正銘のアキアカネでしょう.

またよい情報をお待ちしています.

それでは.

 赤トンボについて  木佐浩之  2018年10月30日(火) 6:06

管理人様
明確な判定ありがとうございました。
「アキアカネ」の黒条はもう少し太くしっかりとしたイメージがありましたが、
画像の個体はやけに貧弱に見えたので、あれっ?と感じた次第です。
当地では大陸系の飛来種は極めて稀で、
もちろん「タイリクアキアカネ」も見たことがありません。
ご教示頂いた顔面の色などにも注意し、いつかは本物に出会ってみたいものです。
どうもお世話になりました。
神戸のトンボ広場の記録

  イトトンボ  umbr  2018年10月24日(水) 1:59

今晩は。9月4日の台風21号以来さっぱり居なくなったアオイトトンボ。
毎年居た場所では今も見られませんが200mほど外れた全く違う場所で発見しました。
ここはアオモン(アジア?)イトトンボが沢山居る池の周囲でえらく大きなイトトンボが飛んでいるなと、よく見るとアオイトトンボでした。
アオモン(アジア?)イトトンボも夏よりひとまわり小さくなっていましたが健在で、紅葉しかけの植え込みで交尾するカップルが居た、これは来年に備えて子孫を残そうとして居るのでしょうか。
写真は2枚とも10月21日撮影。


 イトトンボ  umbr  2018年10月24日(水) 2:57

どうもアオモンとアジアイトトンボの見分け方がよく判りません。この2種類は混在する事はないのでしょうか。 とするとハイブリッド(混血)もありうるのでは??とか思ったりもします。

この日は暑くて(24℃)昼から上着を脱いで半袖シャツ1枚でも平気でした。池に居たのはギンヤンマ、シオカラトンボ、ウスバキトンボとなぜかコシアキトンボまで飛んでいたので驚きました。

 アジアイトトンボとアオモンイトトンボ  管理者  2018年10月27日(土) 7:15

ご投稿ありがとうございます.

アジアイトトンボは今頃個体数が多いですね.各地でたくさんのアジアイトトンボを見かけます.もちろん,来年に向かって子孫を残そうとしています.アジアイトトンボとアオモンイトトンボは同所的に生息することもあります.しかし,あまり異種間交尾は見たことがありません.ハイブリッドは少ないと思います.

アジアイトトンボとアオモンイトトンボの区別は,特にメスにおいて難しいと思います.慣れてくると,色彩だけでだいたい区別がつくようになりますが,それまでは,腹部第1節背面の黒斑の有無で区別するとよいでしょう.未熟な個体は腹部まで橙色になるのがアジアイトトンボで,アオモンイトトンボは腹部は緑色です.慣れるまでは,採集して標本をつくり,よく観察してください.標本は95%エタノールに浸けるのがよいです.

オスは腹部第8,9節の色の違いで区別するとよいでしょう.

それでは失礼します.

 Re,イトトンボ  umbr  2018年10月28日(日) 18:28

いつもながら詳細な解説ありがとうございました。

過去に撮ったアオモン?・アジアイトトンボ?の写真を見てみましたがなにせ小さいので判別できるのは何枚もありませんでした。やはり標本を採って調べるのが一番のようですね。写真はアジアイトトンボでしょう。

 その通りですね  管理者  2018年10月29日(月) 21:12

写真はアジアイトトンボですね,第一腹節背面に黒斑があります.分かりやすい写真です.またたくさん並べて,体色の緑色を比べると微妙に色合いが違います.

それでは.

 共食い  umbr  2018年10月30日(火) 0:12

どうも有り難うございました。

写真は9月撮影。

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  ナツアカネ オスの付着物  権兵衛  2018年10月19日(金) 20:03

 10月13日、曇天でしたが、ナツアカネの交尾と産卵を観察してきました。
水田では稲穂や稲の葉が邪魔して産卵は観察難でした。草原は草刈り後でしたのでどうにか交尾から産卵まで見届けることが出来ました。
 連結産卵を撮影した画像には、メスの産卵弁辺りに白色の卵の塊状の物や、落下する白色の粒状の卵が写っていました。ところがオスの副性器辺りにも白色の塊状の物が写っていました。貼付画像が鮮明でなく恐縮です。

 交尾解除の間際にメスの卵が付着したのでしょうか。それとも、他のオスの精子を掻き出したものでしょうか。また、それ以外の物質なのでしょうか。ご教示をお願いいたします。


 白い物体  管理者  2018年10月20日(土) 20:57

ご投稿ありがとうございます.

これは写真では判断がつきかねます.顕微鏡的判断が必要なご質問ですので,推測しかできません.卵のようにも見えますし,精子束のようにも見えますし,何なのでしょうね?

いよいよ季節も進み,あとはアカトンボの数が減っていくのを見守るだけの季節になりましたね.お互い頑張っていきましょう.

それでは

 朝から晴天  権兵衛  2018年10月21日(日) 9:15

ご回答をありがとうございます。
偶然写っていたもので、撮影しながらや、肉眼で確認できるものではありませんでした。確かに「顕微鏡的判断」なのでしょうね。
とりあえず、謎の「白い物体」としておきます。
お世話様でした。

ところで、きょうは高気圧に覆われ全国的に秋晴れとなるようですね。管理者様や、掲示板に集う皆様の良きトンボ観察をお祈りいたします
今夜は続トンボ歳時記の最新版が読めそうな予感がしています。

皆さん既に観察へとお出掛けになってしまった思いますが、私はこれから出動します。

神戸のトンボ広場の記録

  どちらもヒメアカネでしょうか  toranosanta  2018年10月10日(水) 21:30

加西市(画像1)で撮ったものと豊岡市(画像2)で撮ったものです。
豊岡市で撮ったものがオナガアカネであってほしいのですが、見比べているとわからなくなってきました。

 豊岡市(画像2)がオナガアカネです  管理者  2018年10月11日(木) 6:33

ご投稿ありがとうございます.

いよいよ飛来種の季節到来ですね.豊岡市の画像2がオナガアカネです.特徴は添付画像に記しておきました.わたしも,この雨が終わったら,あちこちへ出かけようと考えております.

それでは失礼します.

 ありがとうございました。  toranosanta  2018年10月11日(木) 23:31

オナガアカネの同定大変ありがとうございました。もやもやしていたものがおかげですっきりしました。今後もよろしくお願いいたします。
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 ギンヤンマ 産卵器官  権兵衛  2018年9月25日(火) 19:13

9月17日、田圃の防鳥ネットの餌食になったギンヤンマがいました。
胸側の殻の内側に結露があったので、雨の降った前夜以前にはネットから抜け出られなくなっていたものと思われます。
ネットから外しても、虫の息で蘇生不能でした。供養と思い、各部を撮影しました。
産卵管の左右に触角状の物があり、これが気になりました。
産卵管などとあわせて産卵器官の一部で、産卵管のガイドのような役割をする物ではないかと推測しました。
実際は、何の器官でしょうか。また、名称とあわせてご教示をお願いいたします。画像1、2の赤色矢印の先の物体です。
さらに、推測ばかりですが、ヤンマ科のメスには共通の器官なのでしょうか。

本日は「神戸のトンボ」サイトが一時閉鎖でどうなることかと心配しました。閉鎖前にトップページからのリンクを全てなぞって見ましたが、怪しいリンクはなく、支障はないようでした。
私のブラウザが JavaScript を無効にしていたためだったのでしょうか。
いずれにしても管理者様がハッキングで汚染されたサイトを速やかに復旧していただいたので助かりました。
大変にお疲れ様でした。


 それは産卵管小突起 stylus と呼ばれるものです  管理者  2018年9月26日(水) 6:59

ご投稿ありがとうございます.またサイトのハッキングで,ご迷惑をおかけしました.現在のところ問題は解決したように見えます.

さて,ご質問の構造物ですが,産卵管を持つヤンマ科,均翅亜目には存在するようです.これは,ご推察のように産卵管のガイドをする役割があるようです.どうやら触覚によって,産卵基質を調べているのではないかと思われます.

添付のネアカヨシヤンマ,サラサヤンマの産卵の状態をご覧ください.この産卵管小突起で産卵基質(この場合朽木)の表面の状態を探っているように見えます.同時に第10節先端の突起部も,産卵管を突き立てるときの支えとして働いているのが分かります.産卵管とこの先端部で挟むようにして力を加え,産卵管を朽木の中に突き刺すのでしょう.

それではこれで失礼します.

 産卵管小突起 stylus が解って愉しいです  権兵衛  2018年9月26日(水) 23:43

ご教示をありがとうございます。産卵管小突起 stylus という名称が解って愉しいです。勉強になりました。
stylus で検索すると、私には無限と思えるトンボの世界が広がっていました。横文字の解読は難がありますが、愉しくて仕方がないです。

2016年の10月が、土日には天気が悪くて蜻蛉三昧の散歩が出来なかったと記憶しています。
今年は9月の土日がほぼ全滅。酷暑も去り、楽しみながらトンボ観察が出来ると思っていたのに、まったく残念です。観察予定も思惑通りにこなせませんでした。

そんな中、9月17日はそれなりの好天でしたので、仕事をさぼり、野周りに行ってきました。主目的はヒメアカネ。予定外のリスアカネも観察してきました。
その道筋で防鳥ネットの餌食になったギンヤンマを見て、道草になってしまいましたが、供養の記録撮影をしました。
その時の画像で疑問に思った一つが「産卵管小突起」でした。お蔭様で疑問が一つ解消しました。
ご回答に貼付して頂いた画像を参考にさせて頂き、過去の画像を確認してみたいと思っております。
ヤンマ科の産卵を間近で見ると、産卵管と尾毛が目立つので産卵管小突起を見落としていました。今後の機会がありましたら気にして観察してみるつもりです。
お世話になりました。

ところで、9月19日は晴れ間が出ましたので、川筋でお遣いついでの大道草を食ってきました。
12日に成熟途中のショウジョウトンボ♂を見て、この種も流水可?。と、気になっていました。
19日はしょっぱなから、成熟したショウジョウトンボが待ち構えていました。止水状になった場所で2匹の♂が♀を待ち構えていました。
それと、つい先日、ご教示頂いたアジアイトトンボ。ショウジョウトンボを眺めながら弁当を食べていたら、産卵にやってきました。水底から浮き上がった藻(?)に産卵しているようでしたが、画像を見たらしっかりした産卵基質が写っていました。来年もこの流水でアジアイトトンボの姿を見そうです。
ミヤマアカネの産卵は10組以上見ましたが、一度に2組とか3組とか、また、メス待ちのオスや、メス待ちのマユタテアカネの縄張り主張に追い散らされてとか慌しすぎて撮れませんでした。

画像1 産卵基質、枝か茎か不明だがよく見つけたと感心。
画像2 産卵後の、または産卵途中の一休み。ここなら稚魚の心配がない。
画像3 メスを待つショウジョウトンボ。
画像4 連結で、産卵途中の一休み。

神戸のトンボ広場の記録

 ブログ  RONNIE  2018年9月24日(月) 21:36

いつも先生のブログを拝見して、その写真の素晴らしさに感激しています。
どこに行ったら見られるのだろうと思われるいろんな種類のトンボを、素晴らしいタイミングで美しい写真を撮られており、驚きです。
また、専門家らしい詳細な解説も大変勉強になります。
今後とも、このような素晴らしい写真をアップしていただけることを願って楽しみにしております。
ぜひ書籍化して後世に残していただきたいと思います。

 お恥ずかしい限りです  管理者  2018年9月25日(火) 16:22

ご投稿ありがとうございます.

見たいトンボを,見たい時期に,見たい状態で見られるようになるまでに,30年の歳月を費やしました.こういう状態にあることを,私的には「そのトンボを支配下に置く」と心の中で呼んでいます.

昔は生息環境を経験的に熟知しておれば,その環境を見つけさえすれば,たいがいその種を見つけることができました.非常にトンボをさがしやすかったように思います.例えば,「平地の広い池でヒメガマやヨシが広い面積茂っておればアオヤンマがいる」といった具合で,的中率は50%以上と,高かったと思います.ですから生息地を公表しても,ほとんど問題なしといった状況でした.またすぐ見つかりますのでね.

もちろん,昔でも難しい種はいましたけど,それは,道路が整備されていなかったりして,アプローチできなかっただけという気もします.開発が進み,道路が整備され,私たち一般人がかなりの奥地にまで簡単に入っていけるようになって,新しい生息地の発見率が一時期高まったような気がします.でも,これは両刃の剣,やがて開発などの影響でトンボは減少していきました.例えば,ヒメサナエとオジロサナエの観察地は,このアクセスをよくするための「道路建設」で消えました.もう,次を探せるかどうか自信がありません.同様の危機にあるトンボはあと20種ほどあります.

最近はトンボが本当に減少し,その種の生息環境を見つけても何もいないというのが普通になってしまっているようです.普通種についてまでそれを感じます.例えばコフキトンボが群れている池がない,などですね.

今年は,私は,非常に密度高く観察に出ていますが,年齢的な問題と,トンボの減少による問題の両方で,私の「支配」が及ばなくなる時期が近いと感じているからです.

ぜひ,みなさんには,「新しい」生息地を探していただいて,人に認知された生息場所を広げていっていただきたいと思っています.私のブログがそういった動機付けに少しでも役立てたら,幸いです.

想い出の,いまでは撮れない写真を,添えておきました.

それでは失礼します.

神戸のトンボ広場の記録

 名前を教えていただけませんか  野原みち  2018年9月19日(水) 0:08

初めて投稿しました。奈良県高市郡で見かけました。写真があまりよくなくてすみませんが、よろしくお願いいたします。アキアカネとカトリヤンマでしょうか?

 トンボの名前  管理者  2018年9月19日(水) 4:50

初めてのご投稿ありがとうございます.

写真のトンボですが,カトリヤンマとアキアカネで間違いありません.カトリヤンマは最近減ってきているトンボですが,私の奈良県の知人は,まだ奈良県にはいるところがあると言っていました.これはメスのようですね.アキアカネはオスです.

それでは失礼します.

 お返事ありがとうございます。  野原みち  2018年9月19日(水) 20:03

さっそくのお返事ありがとうございます。植物観察会に出かけた先で、たくさんのトンボが飛んでいるのを見かけました。その時たまたま撮れたものですが、図鑑で調べただけでは自信が持てなくて、お力をお借りしました。早速一緒にいた友人にも伝えたいと思います。有難うございました。

神戸のトンボ広場の記録

 オジロサナエ♀のとまり方と不明ヤゴ  権兵衛  2018年9月14日(金) 22:52

ぼけっとした話しですが、とある沢で7月22日と8月4日にヒメサナエを見てきました。
その時は、オジロサナエと思い込みそれなりにしか撮影してきませんでした。
他の観察目的があり、また、オジロサナエは既知のトンボだったのでおざなりにしてしまいました。
8月5日に別の沢でオオシオカラトンボに食われるオジロサナエを見たのがきっかけで、前日と、7月22日のトンボの画像を見直したらヒメサナエでした。

そんなことがあり、8月18日にヒメサナエ探索に沢に入りました。
ところが出てくるのはオジロサナエばかりでした。結局、ヒメサナエは見られずじまいでした。

それ以前に観察できたオジロサナエたちは葉の上に水平方向にとまっていましたが、8月18日のオジロサナエたちは、神戸のトンボたちリスト List of odonates found in Kobe 
https://www.odonata.jp/06kobe/index.html の、K044. オジロサナエ
https://www.odonata.jp/06kobe/Gomphidae/Stylogomphus/suzukii/index.html の写真のように垂直方向にとまりました。
3匹見たのですが、すべて、沢から出てきて、草で一休みという感じでした。
まるで、『羽化した個体は山の方に向かって飛びたち、いったんは付近の葉などに止まります』(K044. オジロサナエ より)のようでした。

偶然なのでしょうが、3匹とも私の前に沢から飛び出てきました。
1匹目(画像2と3)は歩き初めからラッキーという感じで撮影しました(沢の下流)。
2匹目もラッキーと思ったのですが、カメラが動かずパニック。気付けば電池切れでした。電池交換を済ましたら、トンボの姿が見えませんでした(沢の中流)。

2匹目を見失ったので、昼食休みにしました。口を動かしながら、ふと足元を見ると水中に黒色の物体が出てきていました。多少動いたので、近く用の眼鏡に変えて眺めました。水中ですが、6本の脚が確認できたのでヤゴと思い撮影を試みました。結果は、手持ちで水中なのでヤゴの姿は上手く撮れませんでした。
また、確認のため、すくい上げようとしたのですが、失敗してしまいました。死んだふり(?)のヤゴは水流に薄っぺらな体をゆだね小石の間に姿を隠してしまいました。

もしかして、先ほどまでのオジロサナエが沢から出てきたので、ここでは今の時期に羽化するのではないかと思っていた矢先にヤゴを見たので、オジロサナエのヤゴではないかと思ったのです。
体長は20mmほどなのでオジロサナエのヤゴではないかと思ったのですが、画像を確認するとサナエトンボのヤゴには見えませんでした(画像8)。

3匹目(画像4〜7)、足元の沢から出てきて、草の葉影に身を隠すようにとまった(画像4)。飛ぶ気配もないのでちょっかいを出し、葉の上にとまってもらった(画像5)。しばらくすると飛び立ち近くの葉にとまった(画像6、7)。ヒトに翅を摘まませる寛容な個体でした(沢の中流)。

画像1は羽化した場所近くの樹下の草むら(河川の中流)。怪しい気配がないと樹上から降りて草の上にとまっていました。
オジロサナエはこの画像のように水平方向にとまるものと思っていました。
質問です。画像2、3と4のようなオジロサナエとまり方は良くある自然のものなのでしょうか。

複眼の色が明らかに違うので羽化した個体ではないようです。後で、産卵後の疲れた個体だったののではなかったのだろうかなどと考えても見ました。
観察経験が乏しいので見当が付きません。ご教示をお願いいたします。

ついでにもう一つ質問です。不鮮明な画像ですが、水中のヤゴ(画像8)の正体、見当が付きましたらご教示をお願いいたします。
素人的には特徴的な触覚が見えないのでサナエトンボの仲間でないと判断しました。また、見たことはないのですが、場所的にムカシトンボではないかと思うようになりました。不鮮明な画像で申し訳ないのですがよろしくお願いいたします。

画像だけ続きます。

 画像の続き  権兵衛  2018年9月14日(金) 22:54

折角の土日ですが、明日も明後日も梅雨前線の影響で天気は好くないようです。諦め気分で、弁当の用意もしていません。
土曜日は3週連続で自宅待機になりそうです。

気温が下がったせいか、先ほどは翅音が聞こえたと思ったら、パソコンにゴキブリが飛んできました。

 オジロサナエの静止位置など  管理者  2018年9月16日(日) 19:19

ご投稿ありがとうございます.

オジロサナエの静止位置ですが,オジロサナエに限らず,トンボの静止姿勢は,通常このように止まるという姿勢はあるものの,止まり場所や,そのときの状態(例えば緊急事態など),羽化直後かどうかなど,いろいろな条件で変化することはあり得ることです.トンボによっては水面に浮かぶなどという離れ業までやってしまうものがあります.ですから,あまり不思議がることはないと思います.トンボも機械ではなく生き物ですから,何事も臨機応変でやっているというふうに考えればいいのではないでしょうか.

写真のオジロサナエはメスですね.メスは産卵を終えた後,疲れるのか,すぐ近くに止まるときがあります.そのときふらふらになっている個体がときどきあったりします.添付の写真はムカシトンボで,普通は石にこんな形で止まりません.産卵直後で体力を使い果たしこんなところに止まっているのです.

写真8のヤゴはムカシトンボで結構です.オジロサナエのいるような源流域に生息しています.早春にその場所を飛ぶかもしれませんね.

こちらも台風と雨続きで,今日やっと9月の観察を始めることができました.ただこの後も天気はあまりよくなさそうです.

それでは失礼します.

 本日は曇天でしたが野周りに行ってきました  権兵衛  2018年9月16日(日) 23:10

ご回答ならびにご教示をありがとうございます。

オジロサナエに限らず、トンボの静止姿勢は臨機応変と解釈すればよい訳ですね。
本日、アキアカネの多様なとまり方を観察してきたばかりなので、より合点がいきました。
大変に勉強になりました。

8月18日のオジロサナエ♀たちは、水流から上がってすぐにぶら下がるようにとまったので、余程疲れていたのでしょう。恐らく、産卵直後だったのではないかと思うようになりました。

ヤゴはムカシトンボでしたか。お蔭様で、来期、早春の観察の愉しみが増えました。

ところで、続 トンボ歳時記、「No.630. ナニワトンボの観察.2018.9.16」は、久々だったせいか、わくわくしながら読みました。
当地はミヤマアカネもアキアカネも当たり前のように沢山いますが、間違ってもナニワトンボは生息していません。羨ましい限りです。

本日は曇天でしたが、日中の降水確率が20%との予想でしたので、野周りで川に行ってきました。
道中、アキアカネの交尾態飛行、静止交尾、連結飛行が盛んでした。連結飛行がより数多く目に付きました。
この季節になると、毎年疑問に思うのですが、河川沿いの連結飛行が何処まで行くのでしょうか。田圃のアキアカネたちは産卵場所に事欠かないですが、川のアキアカネの連結産卵の場所が不明のままです。

到着した目的地は、ミヤマアカネの産卵が盛んでした。オニヤンマはオスたちのメス探し飛行が賑やかでした。また、ハグロトンボも盛んに産卵していました。
天気は、時々、雲が切れて日が射したのですが、気付けば曇天に戻っていました。

画像1 ミヤマアカネ交尾。コンクリの上
画像2 ミヤマアカネ交尾。ヨシの葉の上
画像3 産卵中のメスをさらってきての交尾
画像4 交尾中にオスに逃げられたメス
ハグロトンボはオスもメスも疲れきっているようでした。
オスの踏ん張りが効かなくて交尾に至らず。メスの力が足りなくて交尾に至らず。などが見られました。
また、画像4 は、オスの力不足で、やっと交尾に至ったのですが、オスが交尾を途中で放棄してしまいました。
 
まだお尋ねしたいことがいくつか残っていますので、後ほどお世話になるかと思います。その節はよろしくお願いいたします。