トンボ観察記
No.553. 続ハッチョウトンボの観察.2017.7.2.-(1)

今日の第一目的は,ハッチョウトンボの産卵観察です.先週ハッチョウトンボがかなりたくさん集まっているのを観察しましたので,今日は何としてでも繁殖活動を観察しようと考えて出かけました.キイロサナエの観察の項でも書きましたが,今日は昼ころ雨の予報.昨日は雨の予報で晴れましたので,今日も天気予報を信じることなく,出かけました.12時ころに着いたときには,ハッチョウトンボの未熟な個体は見られず,見つけた個体はすべて成熟していました.


▲湿地周辺で止まっているオスやメスたち.

着いですぐににわかに空が暗くなってきて雨が降り出したので,一次退却,雨はお湿り程度,降り終わってすぐ,13時過ぎにもう一度観察を再開しました.空は青空で太陽が顔を出しています.目を凝らしていると,小さな水たまりでチョンチョンと打水しているメスを見つけました.

▲産卵するハッチョウトンボのメス.中はオスが警護している.一番下は産卵途中で止まったもの.

ハッチョウトンボのメスは産卵中に時々静止します.しばらく休んでいるのでしょうか? ハッチョウトンボはとにかく小さいので,写真に撮るのは結構大変でした.

▲草の間の小さな水たまりをねらって産卵を続ける.一番下はまた静止.

最後におそらくこのメスだと思うのですが,逃げようとしたときにオスに見つかったようで,交尾を強要されました.

▲ハッチョウトンボの交尾.産卵後のメスがつかまった.

▲交尾が解かれた瞬間.メスは自由になった後,すぐに飛び去った.

その後,また空が曇ってきましたので,今日はここまでにしました.ハッチョウトンボの生息地も激減しましたので,こういった写真記録を撮るのも大変になってきました.時代はトンボ衰退の方向に動いているように感じます.