新 トンボ歳時記
No.457. ムカシトンボの産卵観察.2014.5.18.

この週末3日間,よく晴れました.もちろん金曜日は仕事で,土曜日も仕事が入りました.昨日の土曜日,晴れた空を恨めしそうに見上げたことは言うまでもありません.でも天気予報では,今日のほうが晴れが安定しそうな感じでしたので,それにかけました.いやはや,神様はまじめに仕事をする人の味方です.今日は日が暮れるまで快晴状態が続いた,本当に素敵な五月の一日でした.

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高原はまだタニウツギが開いていませんでした.去年も25日に開いていましたから,季節の進行は,去年と同じような感じです.まずムカシトンボの流れを見に入りましたが,まだまったくトンボの気配がありませんでしたので,最初にヒラサナエの様子を見に行くことにしました.ヒラサナエは,オスが成熟し始めているようですが,メスはまだ未熟な個体ばかりです.オスにも未熟な個体が混じっていますし,繁殖活動の本格的な開始は,たぶんあと2週間くらいでしょうね.

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まだまだ時間があるので,次はコサナエをのぞきに行きました.こちらもまだ成熟し始めた,という状態で,池には成熟しかけたオスが1頭だけぽつんと止まっていただけでした.こちらも繁殖活動が活発になるまであと1週間はかかるようです.

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朝から,どこへ行っても元気に飛び回っているのは,アサヒナカワトンボです.あちこちでその姿を見ることができました.

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そして最後に,もう一度ムカシトンボを見に行きました.でも,まだトンボの気配がありません.10時半から11時半くらいまで待ちましたが,アサヒナカワトンボ以外何も飛びません.ダメかと思って流れを離れようとしたとき,メスがさっと入って,少し産卵したそうに植物を物色してから,飛び去るのを目撃しました.こうなるとファイトがわいてきます.あとは持久戦.産卵植物の生えている,ここというポイントを決めて,腰を落ち着けて待ちました.すると,オスが入ってきて,メスを探し始めました.あまりにあちこち動くので,写真はピンボケの山になりましたが,一枚だけ紹介できそうなのが撮れました.

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そしてそのオスが去った後,30分もしないうちに,ほぼねらい通りのポイントにメスが入りました.産卵はフキ類の葉柄に行われました.

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産卵は30分続きました.そして最後に飛び去りました.その間,複数のオスがメスを探して近くを物色していましたが,このメスを見つけることはできませんでした.

今年,やっと成果らしい成果が出せました.源流域のトンボをねらうと,本当に成果を出すのが難しいです.だから今まであまり行かなかったのですね...




 今年やっと出会えたムカシトンボたち.ゆっくりと産卵のパフォーマンスを見せてくれました.最初少しだけヒラサナエを見にち寄りました.ムカシトンボの産卵は,まず茎や葉柄の下のほうに「歩いて」下がっていってから,からだを茎や葉柄の周りに回転させるようにしながら,S字状に卵を置いていきます.
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