新 トンボ歳時記
No.441. 公園のトンボ調査.2013.10.12.

今年は,兵庫県内にある,自然公園や娯楽・教育施設内に生息しているトンボの調査をしています.そろそろ大詰めになってきて,今日はオオキトンボがそういった公園の池に入り込んでいるかどうかを調べることが目的です.写真を撮ることが目的ではないので,とにかくいればよいといった感じの調査になります.

公園内にはアカトンボがいろいろといました.到着早々,珍しいことに,ナニワトンボの成熟メスが池の岸に止まっていました.淡いエメラルド色の目がとてもきれいです.その他に,ナツアカネ,キトンボ,ノシメトンボ,リスアカネなどが見られました.

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オオキトンボも,オスが1頭岸に止まっていました.早速目的を達成した感じです.ただ,繁殖活動を行うかどうかが注目点ですので,このオスをしばらく見守ることにしました.少し飛んではホバリングしたりと,オオキトンボのパトロールが続いていました.かと思うと,あっという間に目の前を飛んだメスをつかみ,タンデムになって,交尾態になりながら飛び去りました.しばらくすると戻ってきて,産卵を始めるかと思いましたが,場所が気に入らないのか,あちこち飛び回って,結局私の目の前では産卵をしてくれませんでした.

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オオキトンボを見守っているとき,タイリクアカネも1頭すがたを現しました.タイリクアカネも時々飛んでホバリングします.このオスも,目の前に来たメスを捕まえて,葉の上で交尾し,しばらくすると産卵を始めました.ただ,これも目の前で産卵を続けることなく,産卵場所探しでしょうか,飛び去ってしまいました.オオキトンボといい,タイリクアカネといい,どこで産卵していたのやら...

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今日のオオキトンボは,3♂1♀の観察ということになりました.この池の過去の記録とだいたい同じくらいの数ですね.このあとまた別の公園へ幼虫調査に行ってきました.グンバイトンボとオジロサナエの確認でしたが,これは簡単に見つけることができました.