新 トンボ歳時記
No.396. 秋を探しに...(2) 2012.9.16.

今日も秋を探しに出かけてきました.ただ,長靴に穴が開き,足がびちゃびちゃになったことと,台風の影響で風が強いことなどから,午前中で引き揚げました.

今日も,特に目的を決めず,気の赴くままにあちこちを回ってみました.上の観察地は,かつてマダラナニワトンボが生息していた池ですが,改修されて,もう昔の面影はありません.ジュンサイが生えていて水はまだ清浄なようです.でもトンボは,何も飛んでいませんでした.さて,今日朝一番に出会ったトンボは,オオイトトンボとクロイトトンボ,その後モノサシトンボに出会いました.

モノサシトンボは老熟していて,体色が濃いコバルトブルーをしていました.次に出会ったのは,アジアイトトンボでした.朝から交尾をしてまだまだ彼らのシーズンは続いています.アジアイトトンボは,10月に入っても,羽化直後の個体に出会うくらいで,ひょっとして,年三化している個体があるのではないかと思えるほどです.

歩いていると,オニヤンマが側溝で産卵をしていました.オニヤンマやギンヤンマはこの時期に産卵をよく目にします.ただ,この個体,ストロボ一発で飛び去ってしまいました.

アカトンボはいないかと探しましたが,これが意外なほど目に付きません.やっとのことで見つけたのがヒメアカネでした.これは数頭,未熟な個体が集まって止まっていました.オスなどまだ腹の一部は黄色が残っています.

リスアカネはあちこちにいて,本当に元気です.夏の最中から繁殖活動を始めるので,最近の暑さなど,屁とも思っていないのかもしれませんね.

アカトンボはいても,リスアカネ以外はどう見てもまだ出番待ち.そんな中でアオイトトンボがタンデムになって移精行動をしていました.交尾・産卵までは確認できませんでしたけれども...

秋は少しずつではありますが,歩みを進めているようです.暑さも今日くらいまでということですし,来週くらいからは一気に秋色になるかもしれませんね.楽しみです.