新 トンボ歳時記
No.355. 川のサナエトンボたち 2012.5.24-(1).

今日はサラサヤンマの観察に出かけました.サラサヤンマはお昼過ぎから産卵に来るので,それまで川のサナエトンボを見に行きました.

最初に見つけたのはニホンカワトンボの淡橙色翅型オスです.兵庫県西部では個体数が多いところもありましたが,洪水の影響で最近は観察する場所が少なくなったような気がします.兵庫県西部以外では,3年くらい前だったでしょうか,生野町で見たことがありました.

他の個体はオスはすべて橙色翅型で,メスは淡橙色型でした.川にはサナエトンボもいて,ホンサナエのオスが1頭,アオサナエのオスが1頭なわばりを持っていました.

時期的にはヤマサナエやキイロサナエの羽化が見られることを期待してきました.ヤマサナエは羽化して処女飛行に飛び立った個体がいました.羽化殻や幼虫もいました.幼虫の野外での生態写真はなかなか撮ることができませんが,偶然にも羽化のために岸近くで休んでいるヤマサナエの幼虫を写真に撮ることができました.

またキイロサナエの羽化不全個体が,岸辺の砂の上でばたばたしているのを見ました.ヤマサナエは羽化して未熟な個体が川のそばの草地などを飛んでいました.時間つぶしとしてはまずまずというところでした.