トンボ歳時記
No.313. オニヤンマ産卵リベンジ(3). 2011.9.18.

今日は朝一番にネキトンボの産卵に出会ったので,気持ちは,「オニヤンマが来なくてもまあ来た甲斐があった」という状態で,穏やかにオニヤンマを待つことができました.時刻は14:00前になっています.天気は相変わらずですが,パトロールオスが時々通過するようになっていました.少し希望がもてました.

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▲オニヤンマ産卵の観察場所.片側に樹林があり細流は湿地に流れ込んでいる.

14:10ころにメスが入りました.急いで近づこうとすると,メスは驚いたのかあわてて飛び出し,近くの樹林の高いところに止まってしまいました.でもこれはまた必ず戻ってくるという希望的観測で,流れのすぐそばに陣取って,待つことにしました.約40分後,ふと気づくと,すぐ横の湿地でとんとんやっているではありませんか.それも私のいる位置からは横向きのアングルです.すぐに腰を上げましたら,オニヤンマは,一瞬ホバリング状態になり,飛び去ろうかどうか迷った感じになりました.私も動きを止め,息をこらすと,オニヤンマはまたとんとんを始めました.こうなればあとはストロボをどんどん焚いても,逃げることはありません.

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▲オニヤンマの産卵.かなり深いところまで腹部をつけている.

少し気づくのが遅かったのかもしれません.とんとんの回数はあまり多くなく,そこから離れました.近くを少し飛び回って,別の場所でちょっとだけとんとんをやって,飛び去ってしまいました.しかし,写真は撮ることができましたのでリベンジ達成です.

その後もう少し待ちましたが,もう,やってくる気配がないので,横の小川の方をのぞいてみました.

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▲流れの横は杭で護岸している.

この小川は,珍しく流れの横を木の杭で護岸しています.コシボソヤンマのオスが,この杭にかぶりつくように接近してパトロールしていました.先週来たときに,この川で幼虫をすくいましたが,たくさんのコシボソヤンマの幼虫が入りました.この木杭で産卵しているのでしょうね.ただここは日当たりがよいので,きっと日が暮れてからの産卵なのでしょう.

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▲ハグロトンボの繁殖活動.

川では,ハグロトンボたちが,まだまだ元気に繁殖活動を行っていました.ハグロトンボは秋口まで,こうやって元気に活動するカワトンボです.

日が西に傾いてきました.今日はこれで引き揚げることにしました.宿題がまたまた片付いた一日でした.