トンボノート
No.769. トンボはじめ.2021.4.10.

今年初めてのトンボ「本気」調査に出かけてきました.「本気」というのは,今までに2回散歩がてらに近所へ見に行ったことがあったのです.ただ,トンボの姿は見られませんでした.今日は,例年シオヤトンボは出ているころで,オツネントンボもふつうなら姿を見せはじめる時期です.うまくいけば,タベサナエやオグマサナエの羽化に出会えるかもしれません.

まず最初の,いつもシオヤトンボが最も早く出てくるところへ行ってみました.慎重に歩いて行くと,1頭のメスが飛びました.やはり出ているようです.

▲今年初めて出会ったトンボの成虫.シオヤトンボのメス.

この池はこれだけでした.次に,オツネントンボの出る池に行きましたが,まだ姿を見せていませんでした.最近,オツネントンボに出会いにくくなっているように思えます.しかたありませんので,次はタベサナエの羽化個体を見に行くことにしました.最初の場所では,2頭の処女飛行を見ました.そのうちの1頭は写真に撮ることができました.まさに今日羽化したメスです.

▲処女飛行に飛び立って泊まったタベサナエのメス.まだ体色が薄く,翅もしわになっている.

この場所では,羽化が始まったばかりという感じで,これ以外の姿はまったくありませんでした.アジアイトトンボやホソミイトトンボがいないかとも思いましたけど,姿なしです.もう一つのタベサナエの池に行ってみました.ここでも,今日羽化したばかりのオス,メスが1頭ずつ見られました.

▲池の方から飛び立ったタベサナエのオス.池をのぞくと羽化殻が2つついていた.
▲池の方から弱々しく飛び立って止まったタベサナエのメス.

この池のそばにあった冬の放置水田には雑草が生え,何日か前に羽化したと思われるオスのタベサナエが飛んでいました.羽化は今日より少し早く始まっていたようですね.

▲未熟だが,羽化は今日ではないオスのタベサナエ.

いよいよトンボシーズンの始まりです.ただ,成虫越冬種,さらに言うならイトトンボの類が少ないのが気になります.次回は別の場所へ行ってみることにしましょう.帰り際にシオヤトンボが飛ぶのを見ました.結構素早く飛んでいたので,これも,数日前に羽化したものでしょうね.

▲このシオヤトンボは結構元気に飛んでいた.

このあと,オグマサナエがいる場所まで足を伸ばしましたが,見つかりませんでした.もう少し時間が経てば,にぎやかになりそうです.そうそう,最後の池で越冬したバッタを見ました.多分ツチイナゴだと思いますが,門外漢なので違うかも知れません.

▲越冬していたと思われるバッタ.ツチイナゴかな?