トンボノート
No.710. オオセスジイトトンボを見に行ったが.2019.7.25.

ものはついでというので,北海道から直帰せず,新潟に寄ることにしました.フェリーも小樽から新潟行きがあるのです.新潟にはオオセスジイトトンボヤオオモノサシトンボの生息する場所があります.それをちょっとのぞいていようというわけです.ところが,前日まで19度から20度という曇り空で涼しい北海道にいて,新潟に着いたらいきなりガンガン晴れた35度.倍近くの気温上昇に,身体が参ってしまいました.それでも滝のように汗をかきながら池及び池の周囲を周到に探索しました.しかしながら,これらのトンボの姿はまったく確認できませんでした.ふつうのセスジイトトンボばかりが目立っていました.



▲セスジイトトンボのオス(上)とメス(下).

ショウジョウトンボ,チョウトンボ,コフキトンボ,シオカラトンボ,ギンヤンマなどのふつうのトンボたちはたくさん舞っていました.このように晴天でも目的のトンボの気配すら見つけられないと,自身のトンボ探索能力の衰えを感じてしまいます.1時間半が限界で,諦めることにしました.

今から25年前(古い!)の1994年にここを訪れ,幼虫を採集したときには,池に入って5分もたたないうちに,オオセスジイトトンボヤオオモノサシトンボの幼虫がたくさん網に入りました.私の探索力のなさもあると思いますが,多分,数がかなり減少しているのでしょう.あるいは私の来た時期が悪かったのかも…

▲25年前に採集したオオセスジイトトンボとオオモノサシトンボの幼虫標本.

この遠征旅行では,最後の最後までいい成果を出すことができませんでした.全国的にトンボが減少し,気軽に行っただけでは,もはやトンボを見ることすら難しくなっているように思えます.