神戸のトンボたち
K054. トラフトンボ Epitheca marginata
交尾.1992.4.,神戸市西区.
交尾.1992.4.,神戸市西区./神戸市RDB:
 トラフトンボは春一番に現われ活動を始めるトンボといってよいと思います.タベサナエ,フタスジサナエ,クロイトトンボ,アジアイトトンボなどの気の早いトンボに決して負けてはいません.4月の下旬にはすでに水面をホバリングするように飛ぶオスが観察できます.サナエトンボやイトトンボと違って目につきやすいので,いっそうその活動の姿が印象に残り,トンボシーズンの到来を感じさせます.
 未熟な個体の採集例は4月24日の1例だけですが,羽化時期は4月の中〜下旬ではないかと思われます.出現期間は非常に短く,ヨツボシトンボが目につきだす頃にはすでに数が減り始めるように思います.6月に入ると見られる数が激減します.
 遅い記録としては,6月22日というのがあります.神戸市の平地での最盛期は5月上旬頃と思います.ヒシなどの浮葉植物の多い池に見られるようです.神戸市ではそれほどどこででも見られる種類ではありませんでした.そして最近はほとんどそのすがたが見られなくなりました.